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好きな言葉集 1

「まずはじめに」でご紹介した好きな言葉があります。覚えていますか?

「努力に逃げるな。

                工夫しろ。」

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少しきつめに感じるかもしれないこの言葉が、狭くなった視野を広げて

多くの可能性を展開するきっかけとなりました。ほんの少しエネルギーの

向く方向を変えるだけで、視野や考え方が大きく変わり、道が開けます。

たった1つの言葉、たった一人との出会い、たった1冊の本で、人は

時に大きな変化を生み出せます。

このページをご覧頂いている方の心に届くかどうか分かりませんが、

私が好きな言葉を紹介させて頂きます。

少しでも迷いが減り、また少しでも心が軽くなって頂ければ幸いです。

なお、以下は聞いた言葉、読んだ本の言葉を、私なりの捉え方を行い、私なりの

伝え方で噛み砕いて記載しているものであり、筆者の本意とは異なる可能性が

あります。気に入らない部分はそっとスルーして頂き、気になる言葉があれば

​気に留めて頂ければと思います。

一度見た人は、「いや、とにかく長ぇし。」と感じたかもしれないという事で

一覧を作成しました。各ページのトップに上のボタンを用意しているので、

そこから一覧のリストに飛べます。今後あれなら使ってみて下さい。

1.食べたもので

食べたもので身体は作られる

聞いた言葉で心は作られる

話した言葉で未来は作られる

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「食べたもので身体は作られる」

健康は全ての基本。それでも誰しも何かしらの健康の心配事を抱えているかと思います。

その身体を作っているものは、毎日食べるもの。それ以上でもそれ以下でもありません。

毎日の積み重ねで今の身体が出来ています。身体を変化させたければ、食べるものを変えればいい。

今のあなたの身体は、あなたが食べてきたものの結果と言えます。次にどんな結果を出すのかは、

次に何を食べるか、ですね。

「聞いた言葉で心は作られる」

耳に入ってくる情報で、気持ちの持ち方が変わってきます。しかしそれは完全な受け身ではなく、

自分が本能として欲しがっている情報が耳の奥に入り、頭で考え、そして心が作られます。

ポジティブな情報を聞けば心もその方向を向く。ネガティブな情報を聞けば心も廃れる。

どんな情報を聞きたいか、その思い次第で情報は選別され心が作られていく。

「話した言葉で未来は作られる」

やってみよう、の小さな好奇心と勇気で身体は動き、心が弾む。そして未来はその通りに作られる。

「できない」ではできないまま。できるわけがない。どんな言葉を発するかで未来は決まる。

自分が発する言葉で自分の未来を自分自身で決めている。

この言葉は、結局自分の人生を作っているのは自分自身だと教えてくれます。そして、それに気づき

行動すれば、すぐに変われることも。

周りのせい、人のせい、環境のせい、など、他人の責任で自分が被害者のようなアピールをしても

何も好転しません。他人は他人。自分の人生を自分で主体的に生きていきましょう。

 

2.全体最適

全体最適

 

 これは橋本徹さんの「実行力」に書かれていた言葉です。ここでは説明は割愛しますが、興味があれば読んでみてください。とても面白い本です。

全体最適とは、広い視野で全体を見て、その全体の為に細かい部分でどう動いて

いくかを掘り下げる考え方です。逆に全体最適の考えが折り込まれていない場合

、ほんの一部しか見ずに動こうとしても同意も得られず、仮に許可が出たと

しても結果が出せず途中で人のせいにして終わってしまうよくあるパターンです。

改善活動を行う上では非常に重要な考え方となります。

 会社はいくつかの組織、グループに分かれて業務を行い、トータルで結果を

出しています。自分の部署で改善を行う際に、それをやった場合、自分の部署に

とってどんなメリットがあるのか、どんなデメリットがあるのかを考えるのは重要

です。ただ、もう1歩先まで視野を広げてみて、それをやることで次工程にどんな

いい影響があるのか、またそれが会社全体にとってどんなメリットがあるのかを

考えると、やりがいも増しますし、提案に対し上司やまわりの同意、協力も得られ

ます。

 立場によって見ている範囲が異なります。上司であればもちろん自分より広い

範囲を見ていることとなります。その上司を説得し承認をもらう為には、自分の

狭い視野の中だけで話をしても相手には届きません。全体をみて、より良い方向に

進むと思われる提案であれば、きっと上司も一緒に考えてくれるでしょう。

「全体最適」を心がけて、視野を広げて今自分がやるべきことを具体的に考えて

いくことが、スムーズに事を進めさせられる大事な考え方です。

場合によっては自分がいいと思っていた改善も全体でみるとデメリットの方が

大きいかもしれません。客観的な視点を併せ持つと冷静に全体が見えやすいので、

頭を上げて少し周りをみてみましょう。

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3.マッチ棒で

マッチ棒で大仏は彫れねぇ

 

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 大仏とは大きな仏像のことです。もちろん大きな木から彫って作っていくもの

です。当然マッチ棒のような小さな材料では大きな仏像は彫れません。

身の丈に合ったことをしよう、という消極的な意味もありますが、ここでの意味

としては無理に人のまねをしなくても、自分の強みをしっかりと活かしていけば

いいという事。2019年のスタートで工業社長から「一人ひとりの得意を伸ば

す」というキーワードの発信がありました。お寺を立てるのに、全員が大仏を掘り

出してはいつまでもお寺は出来上がりません。

それぞれの得意分野があり、それが合わさって一つの大きなお寺が完成します。

「全体最適」で述べたように、全体の為に自分が何が出来るのか、自分が何かを

行うことで全体をどうしたいのか、という視点で、自分をより活用し成長させ、

活かしていき、そこに結果がついてくれば、どんどん楽しくなってくるはずです。

いや、それでも大仏が彫りてぇ、、という人がいるかもしれません。そうであれ

ば、マッチ棒から大木になりましょう。そうすれば、大仏が彫れます。

自分の得意を活かし出来ることを増やすもよし、なりたい自分を描き、そこに

向かって成長して出来る力を身に付けるもよし。今ここがスタートラインだと

すれば、全員がマッチ棒。マッチ棒じゃ大仏は彫れねぇ。さて、どうしますか?

自分で考えて進んでみてみましょう。

目標を持つことより1000倍

大切なことは試行回数を増やす事

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4.目標を持つことより

 これは「マコなり社長」さんの動画で拝見したキーワードです。私のコメント

より動画を見た方が何倍も分かりやすいので、気になった方は是非検索してみて

下さい。

今まで何度も「目標を持て」と言われたことがあるかと思います。まるで目標を

言えないことが悪いことかのような風潮すら感じます。その後ろめたさから、

私自身、人に聞かれたら答えらるように「聞かれたら言うための目標」を用意して

おりました。この動画を見て、そんな目標をわざわざ用意しなくてもいいという

当たり前のことに改めて気づきました。

 成功者ともいえるビッグネームの面々は、目標に達成した人かといえば、その逆

だと言います。違う言い方をすれば、元々は目指していなかった場所にいて、多く

の実績を残しているということです。

好きなことに全力で向かっている中で、やりたいことが広がり、それを掘り下げ、

そうやって色々なことにチャレンジする中で多くの結果を残してきたんだという

ことで、目標を絞ってそこに向かって進んでいては、到底到達できなかったで

あろう場所に立っているという事です。

 もちろん目標を持つのが悪いことではありません。目指す場所はあった方がいい

です。しかし、その目標を持つことの1000倍大切なことは、色々なことに

どんどんチャレンジする事。

チャレンジする中で目標を立てて進み、その途中でチャレンジしたいことが

あれば、目標達成よりもチャレンジを優先する事。そもそもなぜ目標を設定する

必要があるのかといえば、途中で諦めたりやりたいことを見失うかもしれないので

道しるべとして立てる看板のようなものだと思います。

途中で行きたいところが見つかれば、行くべき。そうやって目標設定したはず

ですから。なのに、目標に縛られ、視野を狭くし、可能性を摘んでしまっては本末

転倒ということです。目標という「カタチ」に縛られず、目標を「利用」しながら

進み、それよりも「想い」を優先させて新しいことにチャレンジすることが大切

であり、それがイキイキと仕事に向き合える方法です。

結果は必ずついてくる。そう思って自分の気持ちに真っすぐにやりたいことに

チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

5.比較優位

比較優位

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 この言葉も橋下徹さんの「実行力」という本に書かれていた言葉です。

改善活動、TPC活動、QCサークルのように集団で改善を進めるうえで、非常に参考

になる本です。比較優位という言葉を簡単に説明すると、何か新しいことをやる時

には現状と分かりやすく比較しメリットデメリットがある上で、良い方をやろう、

と決める方法です。

新しいことにチャレンジしようとした時、どうしてもデメリットの方が気になって

しまいます。自分がしっかりと良いと分かっているつもりの改善でも、それを誰か

に説明しようとすれば、問題が先に出てきてうまく進まないことがあるかと思いま

す。手間がかかる、費用がかかる、経験がない、時間がない、など、いろいろな

やらない理由が出てきます。そんなときに使うのが比較優位。

デメリットばかり出てくるのは、現状の悪さが見えていないから。現状が悪くて

改善しようとしているのに、改善する事での悪さが目立ってしまい、動けないまま

終わってしまう。現状の良さと悪さを明確にし、それに対して改善した場合の良さ

と悪さを明確に出す。あとは、どっちがいいかを決める。

改善が出来ない人は、そもそも現状把握が出来ていない場合が多い。言われたから

やっているという理由が分かっていない仕事をしていては、改善なんてする必要性

は出てきません。言われたことが出来たら合格ですから。そもそもその人に指示を

する人も、当然その人が出来ることしか指示しませんから、出来て当然です。

そんな人に限って評価を求めます。そして改善する必要はないと言い切ります。

TPCの進め方の時にも「現状把握」の重要性は説明しましたが、誰かに何かを

説明するときにはその現状把握の深さで明暗が分かれます。新しいことのアピール

ばかりされても、デメリットの方が気になって警戒してしまいます。

そしてメリットとデメリットの説明をしてしまうのですが、結局知りたいのは、

それをすると現状と比べてどうなるの?という所。その比較させ事前に資料で

提示していれば、あとはどっちがいいかを選ぶだけ。決断がスムーズに進みます。

比較の対象を明確にするだけで、無駄に悩んだ結果失敗する、というリスクは低減

できます。

何事にもメリットとデメリットがあります。完璧にいいものなんてありません。

比較して優位なものを選択し、より良くしていけばいいんです。なんでも分かって

いるようで、実は身の回りのことをあまり理解していないものです。

理解していない人ほどもちろん改善案も出てきません。

現状把握現状把握力が提案改善力の源です。

小学生に今の仕事の事を聞かれて答えられますか?正月に親族に合った時、

今どんな仕事をしているかちゃんと伝えられますか?同業他社の専門知識のある方

を工場見学に案内し、質問されたことに明確に答えられますか?製造業の経験の

ない異業種の方に友鉄グループの事業である鋳物、加工、下水道について説明

できますか?すべては説明できないにしても、興味のあることはこの機会に掘り

下げて現状把握力を向上させましょう。その結果として、自分が想像して

いなかったほどの改善提案力向上が驚くほどはっきり分かります。

掃除したかどうかじゃない

今、きれいかどうかが重要

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6.掃除したかどうかじゃない

 別に潔癖症という話ではありません。「目的」と「手段」のギャップの話です。

掃除は「きれいにする」という目的の為の手段の一つです。

逆に、きれいであれば掃除する必要はありません。きれいじゃないから掃除をする

わけです。本当の目的である「きれいにすること」を理解せず、目的が「掃除を

すること」だと勘違いしていると、ゴミが落ちていても、汚いままでも、掃除した

のでOKという事になります。言われたからやっている、という人は、こういった

ケースは意外と多いです。

言われてやるのは悪くないので、言われてやる前に、やることの目的を自分自身

しっかりと理解してやることが重要です。

さらに言えば、汚れるから掃除が必要だと毎日掃除するのは悪くありませんが、

汚れないようにすれば掃除をする必要がない訳なので、汚れを減らせるかどうかを

考えるのが根本的な原因を潰せる発想となります。掃除を減らせて生産業務に時間

を増やせればそちらのほうが会社にとってもプラスです。目的が明確であれば、

手段はひとつだけではありません。

「目的」と「手段」の区別をしっかりと考えることが繰り返しの無駄な作業を

減らす第一歩です。

代表的な話を2つ。

まず1つ目の話。

不具合を流出させないために、検査が必要だと何人も検査を行う工程があると

します。もちろん不具合品を出荷しないためには検査が必要です。しかし、目的は

検査をすることではなく不具合を流出させないこと。よって、原因は不具合を発生

させてしまうという事。

検査で不具合が見つかれば、ただそこで廃却や修正するだけでなく、なぜ不具合が

発生したのか原因を突き止めて、その不具合の発生を減らさなければ検査の

繰り返しです。検査の仕事をやっているつもりでも、無駄なことを繰り返している

だけと言えます。不具合品が多いと、検査でも漏れが発生するリスクが高くなりま

す。前工程にしっかりとフィードバックし、不具合の発生を減らせば検査の人数、

時間を減らし、不具合の流出を防ぐことが出来ます。

これが「目的(不具合流出防止)」と「手段(検査)」の考え方の違いとその結

です。

つぎに2つ目の話。

バケツに一定量水を入れておかなければならないのに、穴があいていて水が減る

ので、水が減らないようにしろと指示されたとします。水が減っては水を追加する

作業を繰り返し、要領も分かってスムーズに水を入れる事が出来ました。自分が

手が取れず、後輩に依頼をしました。バケツの中の水が減ったらがんばってこの

作業を繰り返して水の量を維持しろと。後輩は頑張って水を追加し続けました。

毎日頑張って水を追加しているから、もっと給料を上げてくれと言いました。

てか、無駄な事を馬鹿みたいに繰り返してイキって報酬を欲しがる前に、少し

考えてバケツの穴を見つけてふさぎましょう。という事。ちょっと大げさに

小ばかに言いましたが、意外と見えなくなってしまうもので、「目的」と「手段」

の区別はとても重要です。

言われたことを何も考えずにやっているだけの人は、言われたことが出来たら

合格という基準しか持っていません。よって、目的を考えるという概念がそもそも

少ないです。なので、無駄かどうかの判断が自分では難しい、なのにも関わらず、

指摘をされると筋違いな反発をする。お客様の為とか、製品の為とか、というより

は、どちらかと言えば誰かに怒られるか怒られないか、のほうが仕事をする上で

重要な基準となってしまっています。そうなった理由、環境が必ずあるので、

それはそれでその人の考え方を否定しても仕方がなく何も好転しません。そのまま

ではもったいないので、その人の能力、スキルを活かす為にも、とにかく手段だけ

でなく、目的を伝え、理解を聞き、認識を深めて目的意識の癖付けを行うことが

大切です。

逆に、上司に言われたことに対して目的をちゃんと自分で考えてみましょう。

もし考えても分からず手段を遂行するのに問題がある場合は、ちゃんと上司に

目的を聞いてみましょう。より良い手段が見つかるかもしれません。

7.分かった上で

分かった上でやってしまえ!

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 完璧な人なんていません。ミスもあれば漏れもある。忘れることもあるし、間違えることもある。

時にはやらなくてはならないことをやらないことや、してはいけないことをしなければならないことが

あります。これは、イクナイ。でも、そうせざるを得ない時もある。

そんなときは、分かった上でやってしまえ!の言葉で、やってしまいます。

大事なことは、やる以上は責任を持つこと。やった後に、知らなかった、そんなつもりじゃなかった

などとグダグダ言うようなかっこ悪い真似だけはせぬよう、分かった上でやることが大事です。

自動車は40の標識がある道路では40km/hより早いスピードで走行してはいけません。

しかし、50km/hやそれ以上のスピードを出すことだってあります。悪いと分かった上で

やっています。開き直りや逆切れではありません。もし事故を起こしたり、警察にスピード違反で

捕まったら、ちゃんと責任を取ります。知らなかった、他の人もスピードを出している、前はそんな

こと言われなかった、などと言い訳をしてもどうしようもありません。

仕事の上でもグレーゾーンを走らなければならない時があります。その時は、ちゃんと分かった上で

リスクを想定し、責任をもって決断し行動することが大切。時には言われたことやルールより自分の

その場の判断を優先させなければならない時があります。その時は、自分の意志で動きます。

そうでないと、社員やお客様、品質を守れないとした場合、どう動くか。もちろん悪いことは

やらないほうがいいです。もしそれが、時代が変化する中で無責任に変わらずほこりをかぶったままの

ルールだとすれば、そのルールを無責任に見て見ぬふりして破るより、ルールを改定しなければ

なりません。その為には、仕方ないからルールを破るという認識ではなく、分かった上ではみ出す、

その代わり、それは悪いことなので、ルールは正式なルートで改定する。ということが大事。

その為にも、悪いことは悪いと認識しておかなければならないのです。訳も分からずルールに従う

だけでなく、訳を理解して従う。その「訳」より重要なことがあれば、場合によってその枠をはみ出し、

その上でその時の判断を行う。「分かった上でやってしまえ!」は人に言うべき言葉ではありませんが、

それだけの意志と責任をもって一歩を踏み出す時の言葉として大切にしています。

ただ、人前でそんなことを言えば、「は?グダグダ言わずルールは従えやこの自己中野郎!」と正論を

ストレートに食らうと思いますので、あくまで基本を遵守したうえでの考え方、責任の持ち方として

考えて頂き、決して人前では言わないようにご注意下さい。もちろん、このページで見たからなどと

火の粉を飛ばさないようにお願い致します。

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